PART10

・・ベビーブック・・

 病院を退院するときにもらうもので、一番大切な物を書き忘れていました。病院名が記載された「ベビーブック」と呼ばれる本で、シンガポールは、どこでも配布してくれるそうです。

 日本でいうと、出産する前、妊娠が確定した段階で役所から配布される「母子手帳」にあたるもの。でも、シンガポールの場合は、お母さんのことは記入されないので、「子供手帳」ということになります。

 見開きのページには、産まれた直後の赤ちゃんの状態が記入されます。出産日、性別、何週目での出産か、出産方法、アプガースケール、体重、身長、頭囲、母親の名前などです。

 アプガースケールとは、赤ちゃんが生まれた時に、@心拍A呼吸B動作C皮膚の色D反射、以上の5項目にわたり、健康状態をチェックし、その合計数値をみるものです。直後と5分後の2回検査するそうで、もし、1回目の検査で数値が異常でも、たいてい2回目で正常数値に戻るそうです。

 ベビーブックには、健康診断の結果を記入するページがあり、最初に1週間後、次に4週〜6週の間、それから3ヶ月後、6ヵ月後、9ヵ月後、1歳半、3歳、6歳までの検診結果記入欄があります。日本のように、保健所から通知がくる無料の検査ではなく、すべて有料。検査代だけでも結構な値段をとられるので、聞くところによると、すべての人がベビーブックに記載されている時にきちんと受診するとは限らないそうです。

 どんな人でも、必ず受けなければならない項目もあります。予防接種です。小学校入学前までに、国で決められた予防接種をきちんと受けていないと、入学できないのです。小学校以前の幼稚園、保育園などでも、予防接種受診についての証明が必要になります。

 その他ベビーブックに記載されることは、平均身長、体重の表(男女別)など、ほとんどは6歳までのことばかりですが、6歳〜18歳の間に記入する欄もあり、シンガポールでは、18歳未満が子ども扱いなのだなあ、と感じられました。


・・予防接種・・


 シンガポールでと日本の予防接種は、必要不可欠なものが、すべて同じと言う訳ではありませんでした。また、接種する時期も違いました。

 シンガポールでは、まず、生まれてすぐにBCG注射があります。でも、私の赤ちゃんの場合、1ヶ月前に早産したために、1週間後の検診時に受けました。

 それから、出生時にB型肝炎の1回目も接種します。これについては、生まれてすぐに注射し、2回目は1ヵ月後、3回目は6ヵ月後、というように、予定通りに受けました。

 その3ヵ月後から、今度はDPT(ジフテリア、百日咳、破傷風)と、ポリオの予防接種の第1回目を接種し、1ヵ月後に2回目、またその1ヵ月後に3回目を順調に受けました。

 早産児のために、予防接種が通常児とは異なる場合もありましたが、半年〜1年以内には、予防接種を受けるタイミングも追いつきました。

 1歳検診の時に、水疱瘡の予防接種を受けました。それから、1歳4ヶ月(16ヶ月目)の時に、MMR(はしか、おたふくかぜ、風疹)の予防接種をしました。

 この、MMRという予防接種は、副作用が結構強いと聞いていました。注射して2日目〜10日目くらいに発熱、軽く麻疹(はしか)にかかったようになり、耳のリンパ腺がはれたり、発疹もでてくる赤ちゃんもいるそうです。でも、幸いそのような症状はなく、元気にのりきりました。

 そして、1歳半(18ヶ月目)に、DPTとポリオの強化接種を受け、小学校へ入学するために必要不可欠な予防接種を打ち終えました。

 小学校へ入学する前の、チャイルドケアー(いわゆる保育園)へ入れる時に、予防接種の証明書が必要であり、ベビーブックに記載された予防接種欄だけを抜粋、医者に再記入してもらい、提出しました。それは、3歳になる、ちょうど1ヶ月前の時でした。



・・退院と精算・・

 退院時に、病院から支給されたものは、このほかにもありました。病院の名前とロゴ入りのマザーバックの中には、粉ミルクや、ベビーシャンプーなどの試供品。ベビーバス。

 私は、6日間の入院生活が終え、日曜の正午に退院しました。退院手続きの精算は夫にまかせたので後、その内訳を見たら、かなり細かく記載されているので驚きました。

 マウントアルバニアホスピタル5泊6日(大まかな内訳)

 病院への支払い
  4人部屋入院代      約$1500
  新生児室代         約$800
  モニタリング代       約$100
  手術室代          約$300
  医療器具使用と消耗品代   約$200
  薬品代           約$300
  看護サービス        約$100
  妊婦の諸検査代       約$150
  新生児黄疸の光線治療代   約$100

  
 医者への支払い

  産婦人科医への支払い
   超過勤務代         $200
   手術代          $1200
   その他の代金        $300

  小児科医への支払い
   勤務代           $400

  麻酔科医への支払い
   手術代           $400

 入院パッケージというものにしたにもかかわらず、その他の加算費用などで、この1週間で、7000ドルくらいの支払いとなりました。


日本の母の滞在

 はじめ父は、母だけがシンガポールに産後の手伝いの為に1ヶ月半滞在することを、なかなか承諾してくれませんでした。当時、実家にはあまり体調のよくない母親の母(私の祖母)がいたからです。でも、どうにか許してもらえることができました。

 母は、一人で飛行機に乗るのが初めてでした。当日は真夜中にシンガポールに着き、私は生まれたばかりの赤ちゃんがいるので、夫にチャンギ空港まで迎えに行ってもらいました。

 なんと、よく一人で持ってきたなあ、と思われるくらい、スーツケースいっぱいに、ベビー用品を詰めてきました。
 日本の古くからつかわれている赤ちゃんの肌によい綿のひも結びする短肌着。肌にやさしく使うのが楽で便利だという 最新式の形成おむつ。プラスチックだけれど、環境ホルモンなどの問題がないという特殊プラスチックでできた哺乳瓶。低刺激のベビー用石鹸。シンガポールの日系薬局でしか売っていないので高めだという清浄綿。1ヵ月から飲めるベビー用ポカリスウェット。
 昔の育児も覚えている上、最新の育児についてもよく勉強してきたようで、頼もしいかぎりでした。


 5月のシンガポールは、毎日暑い日が続きました。そんな時は、赤ちゃんが寝ている部屋の冷房をつけながらも、ドアを少し開けていました。

 6月は、日本の梅雨のような、雨続きの時がありました。何もかも湿気を含んでいるようで、困ったことは、オムツが乾かないことでした。

 6月中旬の1ヵ月後検診の時には、母も一緒に行きました。体重3370g、身長51cm、小児科の先生から、「順調。ちょうど、新生児並み」と言われました。

 この1ヶ月間、赤ちゃんと一緒に病院にいく日まで、私はほとんど外出しませんでしたので、家の中にいる時は気がつかなかったけれど、外出すると、まるで病み上がりの時みたいに、なんとなくフラフラしました。


4ヶ月頃までのミルクの飲み

 退院した日、あまりミルクを飲まないので、とても心配しました。3時間ごとに与えるのが基本のようなのでそうしたのですが、1回にたった10cc! かならずしも、3時間ごとに飲むわけでなく、ときどき5時間も間があくことがありました。

 翌日からは、1回に30ccくらいづつ飲むようになりました。間隔も、ほとんど3時間ごとでした。初日はきっと、まだ家に慣れていなかったんだと思いました。環境が違うと、とまどうのは大人も同じだし。


 そして、その翌日から、出ているのか出ていないのか、よくわからない母乳も与え始めました。たぶん、あまりでていないと思うし、事実、母乳後ミルクをしっかり飲みます。

 1週間くらいすると、1回に50ccほど飲む時もありました。母乳の量がわからないので、搾乳して与えてみることも始めてみました。思った通りほとんどでなくて、朝、昼、晩、1回20cc程度しか搾乳できませんでした。

 1ヶ月ほどすると、1回に飲むミルクの量が100ccの時もでてきました。3時間ごと、必ずしも100cc飲むというわけではありませんが。

 1ヶ月過ぎると、母乳がほとんどでないため、ミルクの缶が、ものすごい勢いで減り、早くミルク以外のものを与えられるようにならないかなあ。と思い始めました。

 1日に飲む量は約1000cc(1リットル)。新生児用の500グラム缶は、3日で空になってしまうのです。1キロ入りの缶は1週間。でも、2ヶ月目は、もっとすごかったです。

 3ヶ月目に入ったところで、果汁やベビー用の飲料水なども与えるようになりました。そして、4ヶ月目に入る頃から、重湯、おかゆなど、とろとろのご飯を与え始めました。こうして徐々に離乳食へ突入していったのです。



おむつの話

 友人が「形成オムツ」というものをくれたので、あまり紙オムツは使わず、布オムツを使っていました。

 でも、病院を退院する時、赤ちゃんが入院中病院で使用していた使いかけの新生児用紙おむつの残りの1袋をくれたので、母がシンガポールへ来るまでの数日間は、紙オムツを使っていました。最初、紙おむつのあてかたも試行錯誤でした。

 母が来てからは、布オムツのみ。紙おむつなんて使った事がないと、言っていました。

 確かに、洗濯の量は、とても増えました。産後1ヶ月後の電気、水道料金は、それまでの2倍以上でした。

 夜中のミルクタイムもあるので、夜でも電気はつけっぱなし状態。赤ちゃんが泣いたら、オムツ?ミルク?どっち??って感じでした。まさに、24時間営業のコンビニ。

 
布オムツを使った事がない友人に言わせると、「めんどくさそう・・」なのですが、使い始めるとそんなではありませんでした。


 おしっこしたら、その場で水洗い。うんちしたら、その場でうんちだけとって、赤ちゃん洗剤入りのバケツに付け置き洗い。ある程度たまったら洗濯機にかけて、脱水までします。角ハンガーにつるして、半日で乾きました。

 成型オムツは、たたむ事は不要、乾いたオムツをそのまま使うだけなので、とても楽です。でも、形ができているオムツなので、反物オムツよりも分厚くて、乾くのに時間がかかります。

 5月中旬生まれで、半月ほどはよかったのですが、6,7月の雨季の雨続きには、オムツが乾かない!ということがあり、困りました。乾燥機がなかったので、ドライヤーを出して、乾かしたこともありました。でも、本当に乾かなくて使えない場合は、紙おむつを使いました。

 3ヶ月くらいしてからは、昼は布、夜は紙を使うようになりました。夜6時間ほど、泣きもせず、ぐっすり眠ってくれるようになったからです。


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メイナイの
シンガポールで育児
 
PART1
はじめに…
序章
結婚式までの1ヵ月
結婚式の数日前
 
結婚式の朝 
夫の家での結婚式
 
中華レストランでの披露宴

PART2
結婚披露宴 2
披露宴が終了して
妊娠発覚

日本へ帰ろう 
日本の秋は寒かった
滞在中楽しかったこと


PART3
8週目のできごと
8週目のできごと(続き)
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GPから紹介された産婦人科
シンガポールの大病院
初めての産婦人科検診

PART4
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妊娠初期の食べ物
シンガポールのクリスマス
妊娠16週目、血液検査の結果

PART5
シンガポールの大晦日
シンガポールでの元旦
1月2日、羊水検査
羊水検査の結果

旧正月直前のシンガポール
19週目、胎動を感じるようになる

PART6
両親がシンガポールに3日滞在
旧正月前のチャイナタウンとクラークキーの夜
羊水検査から6週間後の検診
チャイニーズニューイヤー
元旦と2日目


PART7
夫婦でシンガポールPRを取得
25週目、メールで知り合った妊婦友達と会う
フリーマーケット巡り
日本人の母親学級
32週目(9ヶ月目)検診で
妊婦最後の35週目

PART8
5月14日アルバニア病院へ入院
出産のための入院中
5月15日午前4時28分出産
全身麻酔による帝王切開
出産直後の1日
子供の名前

PART9
5月16日、産後1日目
授乳の量、ミルクの量と間隔
入院中
手術後の体
同室の人々
入院6日目に退院

PART10
ベビーブック
予防接種

退院と精算
日本の母の滞在
4ヵ月頃までのミルクの飲み
おむつの話

  
PART11
離乳食の話
寝返り、おすわり、つかまり立ち

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